仮想通貨の世界にいると「あの通貨がハードフォークしました」と耳にする事があるかと思います。
ハードフォークって分岐する(新しい通貨が誕生する)やつでしょ?
ここで疑問に思う人もいるかと思います。
新しい通貨が誕生して、どうして価格が半分になったりしないの?
という事で「ハードフォーク」自体が仮想通貨の価格に影響を与えない理由についてまとめました!
なぜ「ハードフォーク」しても価格が下がらないのか?
「分裂したのに価格が下がらない」
「分裂したのに価格に影響がないのは理解できない」
価格が半分になると思った人は「ハードフォーク」を「分裂」と解釈しているのではないでしょうか?
例えばビットコイン(BTC)がハードフォークして、本当に「分裂」したならば、価格が100万円から50万円にならないと変です。
しかし「ハードフォーク」は「分裂」ではありません。
最初に書きましたが「ハードフォーク」は厳密に言えば「分岐」です。
※正式には、プログラムを複製して、新しいプロセスを作り出す事を言います。
「ハードフォーク」は「分岐」?株式でイメージしてみる

ということで、ここからは「ビットコイン(BTC)」を例に、ハードフォークが「分岐」であるという事を説明していきます。
具体例
まずは「ビットコイン(BTC)」を「会社と株式」の関係で例えてみます。
例えば
「株式会社ビットコイン」という超大手の株式会社がありました (以下 ㈱ビットコインと略す)。
この会社の株は「ビットコイン」です。
もし「ハードフォーク」が「分裂」ならば、ハードフォークすれば発行枚数は2100万枚から4200万枚になります。
1BTC=100万 だった価格は1BTC=50万 になります。
しかし、先ほど言ったように「ハードフォーク」は「分岐」です。
「分岐」の場合は以下のようになります。
㈱ビットコイン にいた数人の技術者が「よし、独立して力試しだ!」と思い至り、㈱ビットコインの伝統や技術を継承する新会社が設立されました。
その名は ㈱ビットコインキャッシュです。
こうして、誕生した㈱ビットコインキャッシュは新しく株式を発行します (2100万枚・1ビットコインキャッシュ=3万円)。
即座に上場、みんな売買してOK。となりました。
以上の話をまとめると
「ハードフォーク=分岐」のまとめ
①㈱ビットコイン の数人の技術者が、②㈱ビットコインキャッシュ を設立して、③㈱ビットコインキャッシュ が独自に2100万枚の株式を発行したことになります。
ここで注目したいのは、新たな会社(コイン) が 誕生(分岐)した結果、本筋のビットコインとは違う価値を持ったのです。
「ハードフォーク」は短期的には影響なし
「あのベンチャーの社長、元〇〇の社員だったらしいよ」
こんな話を時々聞くかと思います。
前にいた会社のネームバリューや期待から新会社にも価値が生まれます。「あいつなら、デカいことやりそうだ!」まあ、こんな感じです。
この場合、㈱ビットコインの株価は影響を受けません。
技術者が数人独立しましたが、ビットコインの本質的な価値がその瞬間に消えたわけではないからです。
注意ポイント
また「ビットコインキャッシュ」が2100万枚出現しましたが、ビットコイン自体に枚数の変化はなく、価値を著しく下げる理由にはなりません。
こうして、「ハードフォーク」自体は本来ならばビットコイン価格に影響を与えないのです。
勿論、長期的には市場のパイを競う敵同士になる可能性がありますが。でも短期的には影響ありません。
いかがでしょうか。ハードフォークしても仮想通貨の価格が半分にならない理由がイメージ出来ましたか?ちょっとでもためになったならば嬉しいです(*^_^*)
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というわけで今日は以上!
それでは!