仮想通貨を初めてチャートを見るようになった人も多いかと思います。そんな中で有名なテクニカル分析として上がるのが「移動平均線」です。
「移動平均線って、あれでしょ?平均取って・・」
それ以上なにも思いつかなった人は是非、読んでみてくださいね!
仮想通貨チャートでどのように役立ったことがあるのかも交えて簡単にまとめていきます~!
仮想通貨市場でよく聞く「移動平均線」とは?
「移動平均線」は 過去の一定期間の価格(終値)の平均値を線で結んだもの。


移動平均線の種類
移動平均線には大きく分けて下の種類があります!
① SMA (単純移動平均線)
② EMA (指数平滑(へいかつ)移動平均線)
③ WMA (加重移動平均線)
この3つが代表的な移動平均線です。
※ MA=Moving Average Line (移動平均線)の略
そして、日本で移動平均線という話をすると①単純移動平均線を言う事が多いです。①単純移動平均線は皆さんがイメージしている通りの単純に平均を取って結んだ線になります。

①単純移動平均線 (SMA)
上の図はビットコイン(BTC)の移動平均線(5日・25日・75日・90日)です。
- 5日緑色
- 25日水色
- 75日藍色
- 90日紫色
一般的に移動平均線で使われる期間は以下の通りです。
【短期〈日足チャート〉】5日・25日・75日・90日
【中期〈週足チャート〉】13週・26週・52週
【長期〈月足チャート〉】9カ月・12カ月・24カ月・60カ月
仮想通貨の世界では長期〈月足チャート〉で見る人が少ない気がします・・。
週足ですらあまりいません。かくいう私のブログでも大体は日足チャートです(汗)。
ポイント
よく設定されている期間は「5日・25日・75日」なので、その辺は意識しておきましょう!多くの投資家が意識するという事は、チャートの動きに影響が現れたり重要になります。
単純移動平均線の特徴
長期のトレンドを見るのが得意!
短期(瞬間的な)売買では使いづらい!
②指数平滑移動平均線 (EMA)
上の図はビットコイン(BTC)の移動平均線(25日)です。
パッと見は単純移動平均線(SMA)と同じですが、線の求め方が違います。
指数平滑移動平均線 (EMA)の方が直近の価格にウェイト置いています。つまり、単純移動平均線よりも最近の価格がより反映された移動平均線というわけです。
というわけで見比べてみましょう!
- 水色=単純移動平均線(SMA)
- 紫色=指数平滑移動平均線(EMA)
良ーく見ると、実際のチャートが急落(急騰)した時に、指数平滑移動平均線(EMA)(紫色)の方が速く動いているのが分かるかと思います。
指数平滑移動平均線の特徴
単純移動平均線よりも最近の動向を反映している!
価格の動きが少ない時は効力が弱い!
指数平滑移動平均線(EMA)を使ったテクニカル分析として有名なのが「MACD(マックディー)」です。MACDにはEMA(指数平滑移動平均線)が用いられています!
「MACD(マックディー)」についてはこちらを読んでね!
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③加重移動平均線 (WMA)
- 紫色=指数平滑移動平均線(EMA)
- 赤色=加重移動平均線(WMA)
加重移動平均線(WMA)は、指数平滑移動平均線(EMA)(紫色)と同様に、最近の価格を反映させた平均線です。
大きな特徴は、過去の価格の影響を最小限に抑えているという点です。したがって、他の2つの移動平均線よりも現在のチャートに一番近い形になります。
しかし、指数平滑移動平均線(EMA)の方がトレンドの転換点を見分けやすいので注意が必要です。
加重移動平均線の特徴
緩やかに上昇・下降する時は威力を発揮!
価格の乱高下が激しい時は効力が弱い!
少しだけ↑の特徴を補足です。実際のチャートに近い動きという事は、微妙な動きにも直ぐに反応します。それが「緩やかに上昇・下降する時は威力を発揮!」というメリットにつながります。
一方で、乱高下すると移動平均線なのに安定性を欠いた動きになります(相場のトレンドを判断するテクニカル分析なので、乱高下でトレンドが分からないと意味がない)。
実際のチャートに近い動きになるというのがメリット・デメリットにもなるのです。
3つの移動平均線のまとめ!
単純移動平均線を基準に3つの平均線をまとめます!
移動平均線は単純移動平均線(SMA)が最も一般的。日本で移動平均線と言った場合は、単純移動平均線(SMA)のこと。
トレンドの転換点を見つけるなら EMA
指数平滑移動平均線(EMA)は、単純移動平均線(SMA)よりも最近の価格を重視するので、トレンドの転換点を見分けやすい。
価格の値動きが少ない場面なら WMA
加重移動平均線(WMA)は、実際のチャートに近い動きになるため、微妙な動きにも直ぐに反応します。したがって、相場の値動きが小さい時には威力を発揮します。
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移動平均線(SMA)の活用方法!
ここでは単純移動平均線(SMA)をもとに移動平均線の活用方法を見ていきましょう!
どうして単純移動平均線(SMA)を使うのかと言うと、一番たくさんの人が気にしている移動平均線だからです。
さきほども言いましたが、たくさんの人が利用している分析は多くの投資家たちの動きの基準となります。なので単純移動平均線(SMA)を主軸に、指数平滑移動平均線(EMA)と加重移動平均線(WMA)を補完していくのが有効かと思います。
ということで活用方法へ参りましょう~!
「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」
まずは移動平均線で買い時と売り時を判断する時に使う「ゴールデンクロス」「デッドクロス」についてです!
まずは「ゴールデンクロス」から説明~!
日足の場合では「25日と75日」を使うことが多いです。
- 赤線は25日移動平均線
- 紫線は75日移動平均線
「ゴールデンクロス」は、短期の移動平均線(赤線)が長期の移動平均線(紫線)を下↓から上↑に突き抜ける現象をいいます。
「ゴールデンクロス」は有名ですね!
一般的に、価格が大きく下落して横ばいを続けた後でゴールデンクロスが発生した時は買い時です!
ちなみに、上の画像だと7月下旬の暴落から10月までチャートは横ばい。10月にゴールデンクロスが発生しました。
このチャートがいつのものかって・・?
2016年のビットコイン(BTC)です。2016年の10月頃にゴールデンクロスが発生して、その後2017年のバブル相場へ突入しました。
次に「デッドクロス」についてです!
「デッドクロス」は、短期の移動平均線(赤線)が長期の移動平均線(紫線)を上↑から下↓に突き抜ける現象をいいます。
このチャートは2018年に仮想通貨市場がクラッシュした時のものです。1月30日らへんで「デッドクロス」が発生しました・・。もう何も言わなくても分かりますね・・。
しばらく価格が上昇した後に、移動平均線の動きがなだらかになった後に「デッドクロス」が発生した時は売り時です。
移動平均乖離(かいり)率
移動平均乖離(かいり)率とは、現在のチャートが移動平均線とどのくらい離れているかを表した指標です!一般的に移動平均乖離(かいり)率は「買われすぎ」「売られすぎ」の判断基準の1つとして使われます。
移動平均乖離率= 【現在の価格÷移動平均線】× 100%
ポイント
移動平均乖離(かいり)率が高い状態が続くと、移動平均線に近づこうとする価格の急騰急落が発生しやすくなります。これを「平均回帰(かいき)」と言ったります。
上のBTCチャートでは、BTC価格が移動平均線から離れている状態が続いて、急落により移動平均線へ近づいている事が分かります。
移動平均乖離(かいり)率がどの程度で価格反発するのかはケースバイケースで、各仮想通貨ごとに違います。過去の乖離率を調べてみるというのも面白いかもしれません。
仮想通貨市場の場合、ビットコインに連動しすぎるためどこまで有効かは分かりません。
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移動平均線とビットコインチャートの有名な話
「2017年の日足ビットコインチャート」と「指数平滑移動平均線(EMA)」の有名だった話です。
赤線=50日 指数平滑移動平均線(EMA)
青色=200日 指数平滑移動平均線(EMA)
2017年に入ってから、バブル相場に突入したビットコイン(BTC)ですが、急落をした際の買い時ポイントが簡単に分かる事で有名でした。
それは「50日指数平滑移動平均線(EMA)を割ったら買い」というものです。
更に「200日指数平滑移動平均線(EMA)までは下落しない(反発する)」
上のチャートを見ていただくと分かるんですが、2017年の1月~8月まではまさにその通りにチャートが動いています。
その後の2017年9月~12月もその通りに動いています。
そして指数平滑移動平均線(EMA)でバブルが弾けた瞬間を簡単に判断することもできました。
①の黄緑色のまるで囲ったらへんで、めっちゃ50日指数平滑移動平均線(EMA)に下ヒゲが刺さっている事が分かります。
そして、最終的にズドーンと抜けました。しかも戻る事が困難なくらいに下がってバブル崩壊の序章です。
次に絶対防衛ラインだった200日指数平滑移動平均線(EMA)を最終的に突き抜けたのが②です。
これで2017年からの上昇相場が完全に終了したことが確定した瞬間です。
移動平均線を使って仮想通貨市場を分析すると、意外と法則性とかが埋もれているかもしれませんし、トレードや買い増しのタイミング判断に役立つかもしれません。
ぜひ移動平均線について知っておいてくださいね!
【おまけ】



はい、ということで今日は以上!
それでは!