日経平均が急落すると、仮想通貨(ビットコイン)も急落するなんて場面があります。
どうして連動するのか?日経と仮想通貨(ビットコイン)には相関関係がある?
そうした話を行動経済学の理論を使って紐解いていきます!
日経平均と仮想通貨(ビットコイン)の相関関係について
記憶に新しい、2018年2月6日の日経平均株価の急落です。
1日で約1000円ほど値下がりました。この時、実はビットコイン(BTC)も一緒に急落しています。

実は、日経平均が急落する時に関して言えば、日経平均と仮想通貨(ビットコイン)価格は相関関係があったりします。
日経平均が急落⇒仮想通貨(ビットコイン)も急落
こんな図式が見られます。
なぜこうした図式が出来上がるのかは後ほど説明するとして、他にも日経平均に追随して仮想通貨(ビットコイン)が下落したことがあるので、他の例も見ていきましょう!
次は、秋頃の日経急落を見ていきます。
2018年10月11日ですが、約900円の下落です。
一時的に1000円程度下落していました。
さて、その時の仮想通貨市場はどんな様子だったのか?
それがこちらです。

こちらのチャートからは見えづらいですが、日本の株式市場は午前9時に始まります。
始まりと同時に日経平均は下がっていたのですが、その様子を見ていたのか、なんと仮想通貨(ビットコイン)が下がり始めたのが午前9時が過ぎてからです。
つまり、日経平均が急落したことがニュースになってから、仮想通貨に飛び火したのです。
更に、2018年12月25日に日経平均が再度1000円ほどの急落を見せます。
血のクリスマスとなった株式市場ですが、仮想通貨(ビットコイン)はどうなったのでしょうか・・?
これまた驚きの展開ですが、午前9時15分あたりに下落が始まります。

ちなみの2018年で1000円以上の下落を見せたのはここで紹介した2件のみです。
900円超の下落も10月11日以外ではありません。
なんと日経平均が一気に下がると、仮想通貨(ビットコイン)市場もつられて下落するのです。
日経平均が500円程度下落するのは、今となってはよくある事なので除いて考えます。
さて、ここまでの話をまとめます!
まとめ!
日経平均が大きく(1000円前後)下げると、仮想通貨(ビットコイン)価格へも影響を与える。
また、仮想通貨に影響を与えるのは、おおよそ午前9時過ぎから10時までの間である。
日経平均の始値が急落しているのが確認されてから、仮想通貨市場へ波及するというのが現在の流れ。


日経平均と仮想通貨の相関は「ハーディング現象」か?
ハーディング現象(ハーディング効果)とは、行動経済学の理論の1つです。
元々は、金融市場でバブル相場が形成される理由などを説明する理論として有名。


ハーディング現象(効果)とは?
ハーディング現象は、行動経済学において、個人が大多数の人(集団)と同じ行動を取ることで、安心を得ようとする群集心理が生み出す傾向(周りへの同調や行動追随)をいいます。
(https://www.ifinance.ne.jp/glossary/investment/inv266.html より)
「ハーディング」は”動物などの群れ”を意味する英単語です。
つまり・・?
- 「周りが買っているから買う」
- 「みんな売ってるから売る」
最初に書いた通り、ハーディング現象はバブル相場を説明するために登場した理論です。
「周りが買っているから買う」というのはよく聞く話だと思います。
人には「社会の一員として認められたい」などの性質があるので、自然と周りの人と同じような行動を取りたがります。
むしろ、他の人と違う事をするのに抵抗を覚える。
こうした、人の性質から、バブル相場や大暴落が発生しやすいというわけです。
ハーディング現象については「お店に行列ができる理由」を説明する際にも登場します!
詳しくは私の別サイトで紹介!
日経平均と仮想通貨の相関をハーディング現象で説明する
基本的に株式市場と仮想通貨市場は違う市場なので、それぞれ違う理由があり下落するのが普通です。
でわ日経平均が1000円前後下落すると、仮想通貨市場に影響を与えるのはなぜか?
まず、日経平均が1000円前後下落すると、それなりに大きなニュースになります。テレビなどでも速報が流れて「日経平均が1000円超の下落」などと報道されます。
すると、そのニュースは仮想通貨市場にも流れます。
日経平均が下がったという事は「株式市場では売りが優勢」という事を意味します。
すると「仮想通貨(ビットコイン)も売ろう!」と特に根拠もなく売りに出る投資家が現れます。
この流れこそまさしくハーディング現象です。
「周りが売っているから売る」が「日経平均が売られているから、仮想通貨も売る」という行動に繋がったのです。
特に、仮想通貨市場には「ハーディング現象」が引き起りやすい理由があります。
それが仮想通貨投資をしている人の特徴に関係があります。
仮想通貨投資をしている人の特徴
株式市場と仮想通貨市場は違う相場ではありますが、仮想通貨に投資している人は株式市場にも足を出している人も多いです。
また、仮想通貨投資をしている人には初心者も多い。
なので、株式市場にも参入している人が、日経平均の下落に反応して仮想通貨(ビットコイン)を売り出す。
次に、初心者などが、その売り出された様子に反応して、自分たちも仮想通貨(ビットコイン)を投げ売りする。
このような感じで、雪だるま式に相場が反応して「日経平均に追随して仮想通貨(ビットコイン)価格も下落する」と言えるのではないでしょうか?
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今後、日経平均が1000円前後下落した際は注意が必要
日経平均につられて仮想通貨(ビットコイン)価格も影響を受けるという話をしてきました。
仮想通貨(ビットコイン)投資をしているのであれば、仮想通貨市場だけではなく、株式市場にも注視する必要があるでしょう。
ここに注意!
「ハーディング現象」は何度も繰り返し発生します。バブルがどの時代でも何度も繰り返した発生するのと同じです。
なぜなら「ハーディング現象」は、生き物としての人の性質が関係しているからです。(もはや不倫などに近いものがあります)
特に最近では、日経平均株価も乱高下することが普通になってきました。数カ月に1度は大きな下落を見せています。
たまーに偶然起きる。というほど楽観視は出来ません。
2018年に関しては、1000円超の下落の都度、仮想通貨市場は反応を見せています。
1000円前後の下落が発生しやすくなっている以上、この現象は頻繁に引き起こる事を頭に入れておきたいですね!
日経平均が始値で1000円前後急落した場合、午前9時~10時くらいは仮想通貨市場も要注意。
【おまけ】


牛の中には仲間が襲われているとみんな一斉に逃げ出す種類がいます。周りと全く同じように逃げ回るのでハーディング現象の一種と言われています。