2018年に入ってから「セリクラ」という言葉が流行語のように語られていますが、果たして「セリクラ」なるものがいつ発生するのか?
仮想通貨(ビットコイン)相場の今後について考えてみたいと思います。
最初に述べておきます。「セリクラがやって来て大暴落でトレンド転換だ!」という考えが市場に出回っていますが、そんな甘くはないと私は考えているので悪しからず・・・。
仮想通貨(ビットコイン:BTC)のセリクラ論争!
活力を失った相場状況。
今か今か何かを待っている?と考える人も多くありません。
最初に「セリクラ」について簡単に説明しておきます。
「セリング・クライマックス(Selling climax)」の略で、中長期的な下落相場の最終段階において、取引参加者の大半が弱気一色となって大量の売り注文をマーケット(市場)に出し、相場が急落するような局面(状況)のことをいいます。
引用元:https://www.ifinance.ne.jp/glossary/souba/sou466.html
セリクラが発生した場合、相場には次の状況が生まれます。(一般的な話)
- 出来高が大幅に拡大する
- 陰線かつ長い下ヒゲを付ける
- (その後大陽線を付けて反発する)
とにかく暴落が発生すれば「セリクラ」だと捉えるのは間違いなので気を付けましょう!
それでは本題です。
いつからか、仮想通貨相場でも「セリクラ」を望む?声が増えてきました。
- 「セリクラが発生したら買い」
- 「セリクラがトレンド転換の合図」
こうした「仮想通貨(ビットコイン)セリクラ論争」は果たして何故引き起ったのでしょうか?
そもそも、仮想通貨(ビットコイン:BTC)市場で「セリクラ」が来ると言われている理由があります。そうした理由とかを簡単に説明していきます!
仮想通貨(ビットコイン)相場でセリクラが期待される理由
2018年に入ってから長い下落相場に突入した仮想通貨市場ですが、トレンドの転換を期待する人も多いです。
そんな中で、一部の投資家投機家からこんな話が上がってきます。
トレンド転換には「セリクラ」が必要だ。
一部の人はセリクラが発生しないとトレンド転換しないと考えており、長い下落相場を転換した合図として「セリクラ」が良い指標になるはずという意見が多いです。
「セリクラ」が下落相場の最終局面で発生するというのは最初に説明した通りですが、どうして「セリクラ」が持ち出されたのでしょうか?
最初に忘れてはいけない事ですが「下落相場が終る時に必ずセリクラが発生するわけではない」のです。
つまり、今回の仮想通貨相場の下落トレンドが終る時に「セリクラ」が発生するかは分からないのに、何故か「セリクラ」が発生するときがトレンド転換の合図だと言われています。
100%発生するのか分からない「セリクラ」がどうして持ち出されたのか。その理由も簡単に説明しておきましょう。
セリクラが期待される理由
これまでの仮想通貨市場では1年以上の上昇トレンドでした。多くの買い手に恵まれてきた結果、たくさんの投資家が仮想通貨を買っています。
ポイント
これまでだと買い手が多く価格が上がっていたのですが、バブル崩壊後には売り手の圧力も強まりました。その結果、買い手と売り手がアンバランスになったのが今の仮想通貨市場です。
現在でもその上昇トレンドに囚われている人が多いのも事実では?
私も長期的には仮想通貨市場が拡大していくと確信しています。しかし、今回の下落相場が直ぐに終わって上昇トレンドに転換するかの話は別問題です。
そうした理由もあり、当初は2018年2月につけた60万円台前半という底値が心理的な節目として働いていました。

これは「60万円台になったしそろそろ反発する!」という風に考える人が多いからです。
一方で、バブルで高値掴みした人、途中での反発で高値掴みをした人が、上昇を阻みます。

赤丸で囲ったところは高値掴みをした人達が多そうな場所です。
高値掴みをした人は、ある程度まで反発したら「もういいや!」と売りに出ます。すると売り圧力が強まって下落していく・・・という展開に。
しかし、そうして下落する人が出現すると「結果的に高値掴みをする人」が再度出現して負のスパイラルに。
※信用取引の問題もありますが、話を簡単にするためその辺は触れずに進みます。
そうした結果、ディセンディングトライアングルが形成されていた事は皆さんも分かるかと思います。

こういう状況になった場合、上昇を阻む「高値掴みをした人」がいる以上、本格的な上昇トレンドへの転換は難しいものです。先ほども言った通り「高値掴みをした人」が途中で売りに出るからです。
さて、そうなるとどうすれば良いでしょうか?
ここが「セリクラ」が期待される理由になります。
「この相場状況は一度リセットされたほうがいい!」
ポイント
「セリクラ」でみんな総悲観になって売りまくって、高値掴みをした人とかも手放せば変な売り圧力が生まれずに、価格が上昇することが出来るはず!
こんな感じでセリクラが期待されていました。
そして、2018年11月下旬、ビットコイン(BTC)はディセンディングトライアングルを下抜けることになるのです。

一時、1BTC=36万円まで付けました。
- ここが底だったのか?
- これがセリクラだったのか?
と多くの人が疑問に思っています。
しかし、2019年に入った現在も1BTC=40万円付近をダラダラと推移。
未だに下落圧力が強い現状を考えると「セリクラはまだやって来ていない」と考えるのが普通です。
それではビットコイン(BTC)のセリクラはいつやってくるのか?を考えてみましょう!
セリクラは”いつ”やってくるのか?
当初、2019年に入る前に三角持合い(ディセンディングトライアングル)がブレイクする可能性について言及していましたが、11月下旬にブレイクしました。
しかし、大局的なビットコイン(BTC)チャートを見ていただけると分かる通り、下落の途中と見るのが現実的です。
そもそも、おそらく多くの投資家が期待していたセリクラはこんな形だったと思います。
急激な下落、そして即時上昇トレンドへ!
仮に今後、そんなセリクラはやってくるのでしょうか?
こちらを見て下さい。

これは「ゴールド(金)」と「ビットコイン(BTC)」チャートを比較したものです。
「ゴールド(金)」のチャートですが、バブルっぽいチャートの後に持合い相場へ。それから更に下落して停滞、という流れが伺えます。
即時、上昇していないのが分かりますでしょうか?
つまり、ビットコイン(BTC)チャートでも同じ展開が考えられます。

「セリクラ」と言われる暴落があっても、そのまま停滞する。そっちの方が現実的では?
実際に、ビットコイン(BTC)は下落が止まらず、急反発する様子も全くありません。
あらためて見比べると私が想定している方が現実的に見えませんか?
この下落トレンドが2019年ずっと続くとは考えづらいので、仮にセリクラ的な下落が起きるとしたら2019年だと推察されます。
ポイント
話をまとめると、セリクラは2019年中にやってくる可能性があるが、多くの人が期待する形になるのかは甚だ疑問。
多くの人が期待する「セリクラ」は、そもそもやってこないかもしれない。
また、セリクラがいつ起こるのかを具体的に予想するのは難しいです。インフルエンサー的な人が何月にセリクラが起こるという話をしている場合は漏れなく信じないほうがいいです。何故なら、そんなビッグイベントを前段階で予想するなんて不可能ですから。結果的に「あれがセリクラだった」というのが常です。
この話に関係して
金相場や他の金融商品とビットコイン(BTC)チャートを比較した記事があるので良ければ!(上のゴールド(金)との話もあるよ!)
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【ナスダック・金ゴールド・ダウ平均】ビットコインに似ているチャート一覧
過去にビットコイン(BTC)と似ているといわれたチャートをご存知でしょうか? 「ナスダックとビットコインが似ている!」 ...
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仮想通貨相場を襲うのは無言のセリクラか
先ほど紹介したセリクラ後のチャート推移の予想です。
現実的に即トレンド転換という話が難しいのには理由があります。
それが「投資家の仮想通貨離れ」です。
簡単に儲かるという話で参入してきた投資家も多く、一気に人が立ち去ってしまいました。取引高も減少気味です。そうなると、そんな急激な上げトレンドって難しくない?って考えるのが普通ではないでしょうか?
がくんと沈んだ後、エネルギーを蓄える期間が必要なのです。
先ほども述べましたが、実際にディセンディングトライアングルを下抜けてからのビットコイン(BTC)には反発する元気がありません。

皆さんが期待する「セリクラ」はがくんと下がってトレンド転換するというものですが、可能性の一つとして「下落後に停滞する無言のセリクラ」もあるという事は頭に入れておいたほうがいいかもしれません。
これは面白みのない展開ですが、長期投資をしようとしている人にとっては絶好の買いチャンスです。しかも急がずとも、頃合いを見計らって買えるのでかなり有利。
今回は「仮想通貨(ビットコイン:BTC)セリクラ論争」について私なりの見解を述べてきました。
色々と書きましたが、早く上げ相場になってほしいですね (;´∀`)
というわけで今日は以上!
それでは!